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初の海外公演、その幕開けを台湾・Billboard Live TAIPEI に託して

SKY-HI が率いる日本のレーベル BMSG から登場したシンガーソングライター、Aile The Shota が、12 月 9 日、Billboard Live TAIPEI にて自身初となる海外単独公演を正式に飾った。2022 年のデビュー曲「AURORA TOKIO」以降、独自の美声と際立つパーソナリティで急速に支持を広げてきた彼は、SKY-HI 主導のオーディション番組『THE FIRST』で最終メンバーには選ばれなかったものの、その確かな実力によって BMSG に抜擢され、ソロアーティストとしてのキャリアを歩み始めた。その初めての海外ステージとして台北を選んだ事実は、象徴的であり新章の入り口を示すものとして強い意味を持つ。

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台北到着後、Aile The Shota は休息を取ることなく、いわば「旅する生活者」としての姿勢を即座に示した。夜市へ向かい、肉羹湯や小籠湯包、魯肉飯など台湾のローカルフードを次々と味わい、さらには射的ゲームまで体験。その興奮をステージ上でも語り、「肉羹湯は今回いちばんの衝撃だった」と笑顔で明かす一幕もあった。こうした台湾の生活文化への細やかな観察は、ライブの MC でも観客との距離を一気に縮め、会場を温かい共感で満たした。

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新世代シンガーソングライター Aile The Shota、そのポテンシャルが一気に開花

今回の「Aile The Shota Billboard Live TAIPEI 2025」公演は、まさに誠意とパワーの結晶ともいえる内容であった。10 曲以上の楽曲を惜しみなく披露しただけでなく、日本から原班スタッフとバンドメンバーを丸ごと引き連れて台北に乗り込み、彼の表現を最も純度の高い形で提示する姿勢が鮮明だった。ミニマルな舞台美術と繊細なライティングが織り成す空間は、Aile The Shota の作品に内在する「しなやかさ」と「リズム感」という二面性を巧みに描き出し、観客を高密度の視聴覚体験へと誘った。

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今回帯同した演奏陣も実力派揃いだ。DJ hiroron は鋭い選曲センスで知られ、ベーシストの dawgss(森光奏太)は YOASOBI のサポートメンバーとしても著名。ステージでは〈愛のプラネット feat. dawgss〉、そして〈ランデヴー feat. Aile The Shota〉を共演し、それぞれの声色と音の線が高い完成度で交錯した瞬間には、客席から「来てよかった!」の声が上がった。なかには日本から2日連続で観るために台北へ飛んできたファンもいたという。

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ライブは〈DEEP〉、〈さよならシティライト〉で華やかに幕を開け、〈hungover〉、〈sweet〉へと緩急をつけながら徐々に熱量を高めていく構成。Aile The Shota は MC で「今日のために中国語を頑張って練習してきたのに、みんなの日本語の方がすごく上手だった!」と笑いを誘い、一気に会場の空気を温めた。今年の新曲〈月見想〉を台北で初披露できた喜びを語る場面も印象的だった。

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そして〈foolish〉のビートが走り出した瞬間、彼は音に導かれるように自然と身体を揺らし、踊り始める。その自由なグルーヴは観客を魅了し、大きな歓声が沸き起こった。「この距離で Shota のダンスが見られるなんて、まるで電流が走ったみたい」と語るファンもいたほどだ。さらに代表曲〈AURORA TOKIO〉のイントロが鳴り響くと、会場の熱は最高潮に達し、彼の原点が鮮やかに呼び覚まされた。

トップミュージシャンとの共演が生む極致のステージ 至近距離で放たれる魅力に観客総立ち

アンコールでは、12 月 3 日にリリースされたばかりの新曲〈ハナユキ〉を披露し、その柔らかな声色で一夜の物語に最も温かな締めくくりを添えた。さらに「もしできるなら、台湾のストリートで歌ってみたい」と語り、今後は台湾、シンガポール、香港を含むアジアのアーティストたちとのコラボレーションを強く望んでいると明かした。アジア圏への本格的な視野の広がりは、彼の次なるステージを予感させる。

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BMSG が送り出す次世代の要注目アーティストとして、Aile The Shota は SKY-HI からの厚い信頼とサポートを背に、「存在そのものが音楽」と称されるほどの個性を宿している。今回の台北 2 公演では十数曲を通して成熟したステージングを示しつつ、中国語と日本語を織り交ぜた真摯なコミュニケーションで、旅の断片すべてを「台北だけの温度」へと昇華させた。

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Aile The Shota のアジアにおける旅路は、まだ始まったばかりである。音楽的成長もパフォーマンス面での深化も、これからさらに期待が高まる。

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