

12歳でSPEEDとして日本中に衝撃を与えた圧倒的な歌声から、R&Bや沖縄民謡を繊細に歌い上げる現在の成熟した響きまで。島袋寛子の音楽の旅は、三十もの春秋を越えてきた。2026年、デビュー30周年を迎える彼女が、より「ありのまま」の自分に近い歌声を携えて、台北の地へと戻ってくる。
本インタビューで、寛子さんは声を失いかけた低潮期を乗り越え、再び歌声を取り戻した喜びを真摯に語ってくれた。また、今回の公演でなぜ、よりグルーヴ感のあるR&Bアレンジで名曲たちを再定義したのか。彼女は感極まった様子でこう話す。数えきれない人々の青春を彩ったミリオンセラーを歌う時、決して孤独を感じることはない。そこにはメンバーの魂、そして「第五のメンバー」とも言える台湾のファンによる大合唱があるからだ。
このインタビューを通じて、沖縄が育んだディーヴァがすべてのリスナーに届けたいと願うメッセージ―「ありのままの自分でいいんだ」という温かな安心感に、ぜひ触れてほしい。
Q1:2026年でデビュー30周年を迎えられます。12歳でSPEEDとして日本中を席巻した頃から、現在はソロとして自由に歌い続けていらっしゃいますが、この30年を経て、島袋さんにとって「歌うこと」の意味はどのように変化しましたか?また、今の島袋さんが歌声を通じて、リスナーに一番伝えたいメッセージは何でしょうか?
島袋寛子:振り返ってみれば、いろんなジャンルの楽曲を歌うことが叶いました。
そうすることは簡単ではなかったですが、人生の流れに沿っていい音楽の旅をしてきたように思います。子供の頃から歌うことが喜びでした。
歌声を失うような喉のトラブルもありましたが、良い先生との出会いに恵まれて私の歌声を新しく取り戻しました。私の歌で喜びを感じてくださる方がいたら包みこんであげたいですし、1人じゃないこと、ありのままでいいんだという安心感を届けることができたら幸いです。
Q2:今回の「30th Anniversary Live」では、多くの名曲がセルフカバーされています。セットリストの中で、今の島袋さんの心境を最も象徴している曲はどれですか?また、〈White Love〉や〈Treasure〉といった時代を彩ったミリオンセラー楽曲を、今の島袋寛子として歌う際、どのような新しい感情やアレンジのこだわりを込めていらっしゃいますか?
アレンジャーでありバンマスの栗本修さんと話し、R&Bをベースにアレンジしようとなりました。SPEEDに通ずる要素です。私のなかにより濃く流れているグルーヴ感かもしれません。今の私に合う、少し大人といいますか、Billboard Liveさんの空気感にもあうアレンジになっていると思います。
セトリに関しては、シングルとしてリリースしたSPEED楽曲やアルバム曲からも用意しています。再結成の際にリリースしたナンバーも入れました。hiro曲は皆さまからリクエストの多いTreasureや、私が歌詞を書いたお気に入りの曲などを準備しています。ココドールや私のオキナワからも数曲歌いたいと考えています。
とても選曲に悩みました。時間が足りません。笑
楽曲のもつメッセージも、人生での経験や年を重ねることで感じ方や温度感がかわりました。皆さんにも同じような変化があるんじゃないかなと思います。
ぜひ一緒に"今"を体感していただきたいです。それでもメロディの力で時空の旅がそれぞれのなかで起こると思います。
Q3:2023年にはZepp Christmas Liveで台湾を訪れ、長年の友人である千田愛紗さんとのサプライズ共演が多くのファンを感動させました。再び台北のステージに立つことについて、今回の心境はいかがですか。台湾のファンには、日本のファンとはまた違った温かい思い出がありますか?
前回は、愛紗お姉さんと一緒にステージに立たせていただき、一緒にWhite loveなど歌わせていただきました。思い出に残るLiveで、時を経て台湾で一緒に歌える日がくるなんて想像できていなかったのでとても感謝しています。その際も、台湾のファンでいてくれる皆さんからの熱くあたたかい想いに感動しました。長い時間待っていてくれたこと、
できれば4人の時に叶えたかったという思いも正直あります。でも、音楽は時間や想い、いろいろなことを超越する力があるように私は感じています。SPEEDを歌う時、私は1人ではありません。メンバーをそばに感じます。そして、第五のメンバーのようなみなさんが一緒に歌ってくれる。
こんな幸せなことはありません。初の単独台湾Liveということで、緊張感も大きいですが、それよりも、いつもあたたかい台湾の皆さまや、近隣の場所からいらしてくださる皆さまと思い出に残る時間を過ごしたいです。
楽しい時間にします。
Q4:沖縄出身のアーティストとして、沖縄と台湾の空気感や生活リズムが似ていると感じる方は多いです。これまでの創作活動やパフォーマンスにおいて、台湾の文化やミュージシャンからインスピレーションを受けたことはありますか?また、今後、中国語の楽曲への挑戦や、台湾のアーティストとの共同プロジェクト(指名してみたいアーティストなど)に興味はありますか?
台湾と沖縄は似ているところがとても多くあるように私も感じます。
近いですし!以前、沖縄で台湾の原住民の方々の歌声を聴かせていただいたことがあります。とても美しかったです。
台湾の友人から、張惠妹の歌声を紹介していただいたこともあり、日本でミュージカルに出られていた際には拝見させていただきました。
歌声にとても感動しました。実は私の親戚は台湾に留学しています。よく台湾の写真や音楽を送ってきてくれてます。おしゃれなカフェが多くて、食もおいしく、なにより人がやさしい。ほっとする場所。
私にとってはとても身近な存在です。音楽やエンターテイメントを通しても、もっと近くなれるといいなとおもいます!
Q5:素晴らしい歌声はもちろんですが、今回の来台で、特に楽しみにしている台湾グルメや場所はありますか?(以前、愛紗さんからお勧めされたプライベートスポットなどがあれば教えてください)。最後に、30年もの間、島袋さんを待ち続けてきた台湾のファンの皆さまへ、メッセージをお願いいたします。
台湾のお茶が好きなので、お茶やフルーツ、火鍋も食べたいですし、、
以前いった温泉も気持ちよかったですし、お寺にも行きたいです。愛紗お姉さんに連れていってもらった101タワーもまた登りたいです。時間がたりません。笑
台湾の皆さま、お元気でしょうか?いつも応援ありがとうございます!
30周年が始まるこの年に台湾でのLiveが叶いとても嬉しくて、喜んでおります。
30年。それぞれにいろんなことがあった時間の長さだと思います。すっかり大人と呼ばれる歳になりましたが、音楽は一瞬であの頃へ連れていってくれる魔法があります。音楽とともに一緒にゆっくりと過ごせたら幸いです。お会いできることをとても楽しみにしています!
「音楽には、一瞬であの頃へと連れていってくれる魔法がある」 島袋寛子にとって、30年という歳月は重荷ではなく、その歌声に潤いを与える養分となった。彼女は今も、台北の街を歩き、台湾のお茶を味わうことを楽しみにしている。そして何より、Billboard Live TAIPEIという至近距離の空間で、長年待ち続けてくれたファンと再会できることを心待ちにしている。
5月12日、島袋寛子と共に時空を超える旅へ。 耳馴染んだ旋律の中で、あの日の感動を呼び起こし、今、最も自然体な姿で再会しよう。チケットは残りわずか。会場でお会いしましょう!
